一昨日の夜、勇輝にこう言って翌日のお出かけの誘いをしたのが悪かった。 まぁ、それはあとにして。
昨日は、天気も良く暖かかったので、前々から行こうと思っていた「須崎遊歩道」へ行ってきました。
この遊歩道は須崎の港と爪木崎の間にあり、その長さは2,8km、と距離はたいしたことはないのですが、問題は「足」なんですね。 足というのは、そこへどうやって行くか、ということなんです。
白浜からバスで行こうと思ったら、途中で、または一度下田駅に行ってから路線を変えなくてはいけないんですね。
ところが、下田駅と須崎・爪木崎間のバスは、行きも帰りも必ず須崎を経由していくことが判明。
「おおっ、これなら車で行けるな。」
ということで、須崎のバス停の近くまで車で行き、そこに車を置いて歩くことにした。
さぁ、いざ出発!・・・
実は、ここへ来る前のイメージでは、遊歩道はてっきりずっと海沿いなのかと思ったら、違うんですね。
この遊歩道は、須崎から出るとすぐに「海岸コース」と「岩場コース」に分かれて行き、途中で合流するんですが、せっかくだから、と「海岸コース」を選んだのですが、その半分ぐらいは林の中(?)を歩くんです。
で、1枚目の写真は、その林の抜けて海の見える道を歩いているところです。
向こうの海の中(?)に見える島みたいなところは、この遊歩道の中間点「細間の段」です。
勇輝の後ろ遠くに須崎の建物が写っているのが分かりますか?
ここ「細間の段」は、大田道潅が江戸城の石垣を築くために石材を切り出したところのひとつだそうです。
でも、この場所は切り立った断崖のようなところなんですね。 写真でお分かりの通り、危ないのでフェンスが設けてあります。
こんなところからどうやって石を運んだんだろ? やっぱり船かなぁ。
この場所でしばらく休憩。 勇輝と二人で持ってきたお菓子を食べる。
すると勇輝が、
「おとうさん、バスにのらないの?」
「バスはね、ずっと歩いてからだよ。」
今日はバスに乗れるのが嬉しくて付いて来た勇輝なので、待ち遠しいらしい。
ところで、本当は、ここから伊豆七島がとても近くに見渡せるそうなのですが、あいにく空気がかすんでいたのでさっぱり見えず、残念。
しばらく休んだ後、出発。 この日の勇輝はとっても元気。 昨日たくさん寝たからだと思うんだけど、自分でどんどん歩いちゃうんですよ、びっくり。
さて、ここは「灯明場跡」を過ぎたところ、2回目の休憩場所です。
「灯明場跡」は、1959年(文禄4年)、下田奉行「戸田三郎右衛門が番所(当時の関所みたいなもの)を設け、合わせて船舶の安全航行のために灯明を灯したところなんですね。
ここまで来ると爪木崎の灯台がすぐ近くに見えてきました。
勇輝、実は海の方を指差しています。
「あっ、みてみて。 おおきなクレーンだよ!」
そう、沖合いを大きな船が通っていたんですよ。 しかも、でっかいクレーンを載せて。
ここまで、勇輝は依然として好調な歩きを見せていますが、勇輝のペースに合わせると遅くなるので、昇りの階段だけは私が背負って行くことにしました。
今回は2時間かかりましたが、実際は大人が普通に歩けば1時間ぐらいか、もしかしたらそんなにかからないかもしれませんね。
ところで、爪木崎に到着する直前、実はバスの時間を気にしながら歩いていました。
水仙まつりも終わってしまったこの時期、バスは1時間に1本ぐらいなんですよね。
で、「灯明場跡」を過ぎたところで、次のバスの時間まであと40分ぐらいだったんです。
別に急いでいたわけではないのですが、これを逃すと1時間後ですから、少し早めに行こうと思っていたんですけど、爪木崎に付いた時点であと1分!
急いでバス停に行ったらちょうどバスが出るところでした。
「おーい、待ってぇ!」
と大きな声で叫んだんですけど、運転手さん、聞こえなかったのか、聞こえていたのか、さっさと行ってしまったんですよ。
で、仕方ないので、灯台が良く見える場所で時間を潰そうと思ったのですが、なにもないところでは待っているのも長いし。
なので、爪木崎の売店で勇輝とソフトクリームでも食べるか、といつも行っている「おおはし売店」へ。
そこで、ソフトクリームとコーヒーを注文して休みながら、なにげにお店の方と話をしていたんです。 そしたら、なんとそこのお店のお嬢さんとうちの朱里が同じ中学校の同学年であることが判明!
なんとも世間は狭いなぁ、と思ったのですが、よく考えたら、朱里が中学にいくようになっていわゆる「地元」のテリトリーが広がったということなんですねぇ。
いろいろとおしゃべりとしていたらあっという間にバスの時間になりました。
「さぁ、勇輝バスに乗るぞ!」
前の晩から楽しみにしていたバスにいよいよ乗れるとあって、嬉しそうに歩き出す勇輝。
ところが、バスに乗るといっても、ここから須崎までですので、所要時間もたかだか10分ほど。 だから、あっという間に着いちゃったんです。
「勇輝、ここで降りるんだよ。」
というと、
「もうおしまい? おでかけしないの?」
と悲しい顔で訴えます。
「今日はここで車に乗って家に帰るんだよ。」
と説明するのですが、
「もうかえるの? おでかけは? でんしゃにのらないの?」
どうやら前の晩にバスに乗るよ、と言ったのを、勇輝の中では、バスに乗って電車に乗ってどこかへ旅行に行く、という風に受けとめていたみたい。
だから当然大泣き!
「じゃぁ、チョコレートを買いに行こうか。」
と無理やり車に乗せて白浜方面へ。
ところが、たくさん歩いて疲れたせいか、車に乗って5分としないうちに、あらら、寝てしまった。(^^ゞ
今度からバスに乗れる時でも、遠くに出かける時や長い距離でない限り、「バス」という単語は使わないようにしよう、うん。
さて、その夜、今日はいっぱい歩いて体力を使った勇輝、いつもよりご飯をた~くさん食べてました。
今度はどこに行こうか、勇輝♪
<関連リンク> 爪木崎のおおはし売店
P.S
桜家のHPにも写真満載でご案内していますので、どうぞご覧ください。