あれは、そう、下田であじさい祭りが行われていた今年の6月のある日のことでした。
この時期は、連日、夏の予約や問い合わせのメールがたくさん来るのですが、その中に予約とはあまり関係のない件名のメールがあったのです。
件名は、「Photograph of the Hofukuji temple」。 はぁ?なんのこっちゃ?
実はこれ、オーストリアからの英語のメールで、読んでみると、どうやら写真を使わせて欲しいという内容だったのです。・・・
メールを送ってきた人は、オーストリアのウィーンにある「Theater in der Josefstadt (ヨーゼフシュタット劇場・1798年創設)」で働いている方で、なんでも9月にその劇場で、山本有三のお吉物語を題材としたベルトルト・ブレヒトという人が演出をした「Die Judith von Shimoda」というタイトルの劇が行われるとか。
そこで、その劇のプログラムを作るにあたって、お吉と縁のある下田やお吉の資料館のある宝福寺などを写真付きで紹介しようと思ったが、向こうにはその写真がなかった。
そこで、ネットで探したところ、桜家さんの英語版のHPを見つけたらしい。
ついては、写真を貸してほしい、というリクエストのメールだったのです。
海外で下田のことを紹介していただけるなら喜んで、と協力する旨の返事をしたものの、肝心の元のデータがない。 たぶん、数年前にパソコンのHDDがぶっ飛んだ時になくなったのでしょう。
そこで、もう一度写真を撮ることにした。
数日後、天気の良い日に下田へ行き、撮ってきたのが2枚目の写真(プログラムの中の1ページ)です。
その日、写真を撮ろうと宝福寺へ行き、シャッターチャンスを狙っていたのですが、なかなか良い絵が撮れない。
う~ん、どうしようか?と考えていたところに、何と人力車がやってきたのです。
実は、あじさい祭りの期間中に、普段は蓮台寺でやっている人力車を下田市内でやっているとのこと。
「おぉ、ラッキー! これを一緒に撮るっきゃないでしょう!」
というこで、人力車の人に事情を説明し、写真を撮らせていただくことに。
ところが、人力車だけでは絵にならなかったため、たまたま近くを通りかかった観光でいらしていた2人組の女性に声をかけ、人力車に乗ってもらうことにしたのでした。(どなたか存じませんが、その節はありがとうございました。)
で、早速メールでデータを送ったら、ものすごく感激して喜んでいただき、こうしてプログラムに載せていただいたという訳です。
しかも、現物をわざわざ日本まで送ってきていただいたのでした。(1枚目の写真・プログラムには主役(お吉役)の女性?)
プログラムはドイツ語で書かれているので、内容はさっぱり分からないのですが、その中にはアメリカのライス国務長官の写真が載っていてびっくり。
お吉の話には、下田に日本で最初のアメリカ総領事館を設置したアメリカ人総領事ハリスさんも当然出てくるので、その関係なのかもしれません。
でも、ひょっとして、国際的にも大きなイベントだったのでしょうか?
だって、普通、一般的な劇なら、ライス長官の写真は載らないでしょ?
で、プログラムの一番最後のところに見つけました!
スペシャルサンクスということで、桜家さんと私の名前が書いてあったのです!(3枚目の写真・その部分だけ英語で書いてあった!)
なんだかものすごく嬉しい・・・。
ところで、この劇場の人からの手紙によると、日本のテレビなどのメディアもリハーサルや本番の取材に来ていたそうですよ。 テレビで放映されたのかなァ?
オーストリアのテレビでも、下田やお吉さんに関するドキュメンタリーが放送されたらしい。
これで、下田にたくさんの人が来てくれるといいなぁ♪
<関連リンク>
Hofukuji Temple ~ペンション桜家の英語版HP「宝福寺」
Die Judith von Shimoda ~ヨーゼフシュタット劇場のHPの中のこの劇のページ(ドイツ語なのでさっぱりわかりませんが)